正しい歯並びとは
矯正治療を行う際は、見た目の改善など審美的な理由が多いと思います。上顎前突(出っ歯)や下顎前突(受け口・しゃくれ)などわかりやすい症状もありますが、今回は矯正医はどういった観点から歯並びのチェックをするのかを簡単にご紹介してみます。
- 1.外観:顔全体をチェックします。これは正面だけでなく、横顔の状態も確認します。 口元が出ているか、引っ込んでいるか、バランスをみます。
- 2.左右対称:歯並びが綺麗に見えても上下の顎が水平方向にずれている場合もあります。 上下の前歯の中心が合っているかで分かります。
- 3.噛み合わせ深さ:上の歯が下の歯にどれだけかぶっているかを確認します。深く噛みすぎている場合をディープーバイト(歯肉を痛めます)、逆に噛み合っていない場合をオープンバイト(物が噛み切れません)といいます。上の前歯が下の前歯を2mmくらい覆っていれば良いでしょう。
- 4.顎の前後:上下の顎の位置を見ます。出っ歯や受け口はここで確認します。
- 5.歯の状態:虫歯チェック、歯の大きさ、形なども確認します。
- 6.歯肉の状態:歯周病のチェックをします。また、レントゲンで骨の状態もみます。
- 7.歯と顎の大きさ:顎が小さく、歯が大きいとデコボコの歯並びになり、逆に顎が大きく歯が小さいとすきっ歯になります。八重歯などはここに含まれます。
ご自身の歯並び、チェックしてみて下さい。
細かい様々な視点から確認するのは、単に歯並びが綺麗かどうかというだけでないためです。三次元的にチェックすることで歯並びだけでなく、噛み合わせなどもわかってきます。噛み合わせがわかってくることで、改善すべき機能もわかります。さらに歯と噛み合わせの状態をより詳しく見ていくと、今の歯並びの原因がわかってきます。原因がわかって初めて治療方針が決まってきます。
矯正医院に問い合わせをすると、矯正治療を始める前には必ず「診断」というステップがあります。見た目だけでなく、根本解決を図るためにとても大切な部分になります。