叢生(デコボコ)と空隙(空き歯)
今日は、以前もご紹介した厚生労働省が行っている歯科疾患実態調査から、叢生(デコボコ)と空隙(空き歯)に関する調査結果についての矯正豆知識です。
では叢生(デコボコ)から見てみましょう。調査は12歳から20歳までの方を対象にしたものです。
①叢生の状況
・56名:叢生なし ・13名:上下叢生あり ・15名:上顎のみ叢生あり ・16名:下顎のみ叢生あり
叢生というのは、歯のデコボコのことを指します。八重歯も叢生の一種で、乱ぐい歯と呼ぶこともあります。調査結果を見てみると、叢生なしが56名なのに対して、44名が上下、あるいはどちらかの顎に叢生が見られるということがわかりました。
②空隙の状況
・87名:空隙なし ・1名:上下顎空隙あり ・7名:上顎のみ空隙あり ・5名:下顎のみ空隙あり
叢生と比べて空隙の確立は低くなっているようで、6,7名に一人の割合になります。12歳からのデータなので、乳歯列期の患者さんは調査対象ではないのですが、この二つを比べると一つ見えてくることがあります。
叢生は歯の並ぶスペースが確保できないことが最も大きな原因です。逆にスペースがありすぎる場合に空き歯になるということを考えると、やはり日本人の顎のサイズが小さいということが見て取れます。
以前も書きましたが、乳歯列期、あるいは永久歯列期になり始めの成長途中の段階で矯正治療を始めることで、顎の成長を促し、歯の並ぶスペースを確保することで抜歯の可能性を下げられるという場合が多々あります。プラージュ矯正歯科クリニックでも子供の矯正の場合は非抜歯で出来るよう治療計画を考えていきます。長く見て安定した歯並びを維持できないような無理な非抜歯はしませんが、日本人に合った矯正治療を行うことで、叢生を改善していければと思っています。